• MEGANE MAGAZINE

    • MMM対談!vol.4 丹下眼鏡 × 佐々木セルロイド工業所

      めがねに、会いに行こう!

      産地だから出会える、あんなメガネ、こんなメガネ。

      産地だから出会える、あんなヒト、こんなヒト。

      ここでしか出会えないとっておきの宝物。

      産地の個性との「出会い」 楽しんで、キミの「似合う!」を見つけよう!

      今年から新たにスタートする「Meet! Meet! Megane!」では

      14のめがねメーカーが参加します。

      一つとして同じものはない個性あふれるめがねと、それらを作り出す個性豊かな人々の想い。

      お互いのめがねを交わしながら語られる貴重な言葉たちをぜひお楽しみください!

       

      第4弾は丹下眼鏡 丹下貴礼さん、株式会社佐々木セルロイド工業所 佐々木洋さん、根谷款さん です!

      簡単な自己紹介、会社の紹介をお願いします。

      丹下眼鏡 丹下貴礼さん

      丹下(丹下眼鏡) 僕は愛知出身で、鯖江にめがねを作るために来て、今年で12年になりました。プラスチック製の枠をメインにstudio skyrocket by tange」という自分のブランドを立ち上げて、一人で手作りのめがねを製造しています。名古屋の菊池眼鏡専門学校で小売りについて学んだ後、鯖江に来て眼鏡会社で経験を積み、独立しました。デザインは独学ですね。OEMや二次加工なども請け負っています。一人でやっているので時間もかかるし、少ない量しか生産できませんが、全国の小売店と、シンガポールでも自分のめがねを取り扱ってもらっています。

      株式会社佐々木セルロイド工業所 佐々木洋さん(左)、根谷款さん(右)

      佐々木(佐々木セルロイド工業所) 株式会社佐々木セルロイド工業所は、僕の祖父である佐々木末吉が、「おしょりん」でも知られる増永眼鏡の増永五右衛門から命を受け、セルロイド(=プラスチック)のめがねの製造のために大阪へ修行に行ったことが始まりとされています。昭和41年に創業した当初は、めがねはまだメタルが主流でした。金属フレームをセルで巻く「モダン」というフレームを開発し、セルロイドフレームを主軸に現在も製造を行っています。今年2月に、工場の隣に直営ショップOPTIQ TAILOR by Sasaki Celluloid」をオープンして、工場見学や磨き体験なども行えるようになりました。また、めがね業界の新人育成のため、10年後に独立をしたい人に向けた「独立コース」の採用も実施しています。

      MMM で展示するめがねの紹介をお願いします。

      丹下(丹下眼鏡) 僕のめがねのデザインはパソコンを使わずに全て一人で手で書き起こしていて、アシンメトリーなデザインが特徴です。万人受けしないかもしれないですが、個性あるフレームということで楽しんでいただいています。

      「studio skyrocket by tange」個性的なフームが人気。

       

      根谷(佐々木セルロイド工業所) 弊社のセルロイドフレームの中でも芯張りタイプの「SASAKI」という自社ブランドで。「SEKIUCHI」「TAKAE」などのフレームを展示します。

      丹下(丹下眼鏡) すごい!これ(写真上)どうやって芯張りしてるんですか?(思わずフレームをのぞき込む)

      根谷(佐々木セルロイド工業所) 一般的には「シューティング」といってセルロイドフレームの中に金属の芯を銃のように打って挿し込むのですが、弊社の場合は一点一点手で、金属の芯をセルロイドのフレームで挟み込む作業を行っています。

      2023年にフランスで開催された国際眼鏡展示会「SILMOに初めて出品して、ありがたいことにメガネ界のアカデミー賞ともいわれている「SILMO D’OR(シルモドール)2023ファイナリストにまで残ることができました。海外からもオファーをいただいているのですが、このフレームは量産できないので、今も試行錯誤しています。フレームをよく見てもらうと、例えば「TAKAE」は前後で金属芯が分かれています。めがねはなぜ高いの?と言われますが、めがねはみなさんが思っている以上に手作りなんです。職人の手間がかかっていることをしっかり見ていただきたいですね。

      「シルモドール」でファイナリストに選出された”SUEKICHI”(写真手前)

       

      お互いのめがねについて、一言どうぞ! 

      丹下(丹下眼鏡) 普通のテンプルはさっきおっしゃった通りシューティングという方法なんですが、佐々木さんのフレームは芯張り。こんなに手間のかかる、技術の高いフレームができるのは、職人さんがすごいからだと思います。

      佐々木(佐々木セルロイド工業所) 丹下さんのフレームも、アシンメトリーなデザインだけどうまく作れてるね!これもすごく難しい技術だと思うけど、よくできてる。サングラスにするとめっちゃかっこいいと思うなぁ!

      丹下(丹下眼鏡) デザインは個性的なので、やりすぎたかな?と思う時もあります(笑)。小売りの勉強もしているので、きちんと製品として機能するめがねであることを守りながら、その型を破れないかなと思いながらデザインしていますね。賛否両論を聞いて、その都度、落ち込んだり元気になったりしますが……

      佐々木(佐々木セルロイド工業所) 100人のうち5人、良いと言ってくれる人があればいいよ!その5人を大切にすればいい。大きいメーカーに倣う必要はないと思いますよ。

       

      MMM の企画展示コーナーで展示するものについてご紹介をお願いします。 

      丹下(丹下眼鏡) 展示では、鯖江高校の美術コースの学生と一緒に製作しためがねも並べます。半年かけて自分だけの一本を作って展示しています。実際に購入したいという方も多いですね。卒業生が遊びに来たりもしているので、僕は女子高生に挟まれてとても肩身が狭いです(笑)。

      鯖江高校の学生がデザインしためがね

       

      根谷(佐々木セルロイド工業所) 今年は新しく店舗をオープンしたので、そのお店ついてたくさんアピールできる展示にしたいと考えています。めがねフェスの前日に工場見学もできるので、ぜひ参加をお待ちしています!▶︎工場見学についてはこちら

      新しくできた直営店にもぜひお立ち寄りください!

       

      全国のめがねを愛するみなさんへ、メッセージをお願いします!

      丹下(丹下眼鏡) 僕は愛知から鯖江に移り住み、ごはんも美味しいし、魚も美味しいし、自然も豊かだし、本当に住みやすい街だと思います。強いて言えば、曇天が多いのが嫌ですが(笑)。めがね産地として素晴らしい場所なので、ぜひ来てほしいですね。そして、めがねをずっと好きでいてください!!!

      佐々木(佐々木セルロイド工業所) めがねをかけるってすごく楽しいことなんですけど、まだまだ知らない人が多いと思います。めがねは楽しいって思ってもらえたら。めがねフェスに来るとそれがわかると思います!

      根谷(佐々木セルロイド工業所) めがねフェスで、めがねを楽しんでください!!

      デザインが違えば、作り方も違う。

      産地の中で切磋琢磨して作り出された

      各社のオリジナルめがねが

      めがねフェスにはたくさんあります!

      ぜひ、ブースに立ち寄って、直接質問してみましょう。

      思ってもいない驚きのめがね情報を教えてもらえるかも!?

       

      丹下眼鏡 http://studioskyrocket.com/

      株式会社佐々木セルロイド工業所 https://celluloid.co.jp/

      ▶︎工場見学についてはこちら