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    • めがねよ、もっと未来へ羽ばたけ!福井県眼鏡工業組合青年部会インタビュー

      福井にはめがねの関連企業が約300社近くあると言われています。

      そんな、あらゆるめがね部品や素材に日々向き合う30〜40代の若手で構成される福井県眼鏡工業組合青年部会。

      これまでの活動を振り返りながら、めがね業界の未来をもっとよくしたい!という溢れる思いを伺いました。



      簡単な自己紹介、会社の紹介をお願いします。

      石山 有限会社マーベルの代表取締役を務めています。父親が創業した会社で、4年前に2代目として事業承継して、今年で15年目になります。弊社はキャスト部品の商社として出発したのですが、僕が社長に就任した頃にはプラスチックフレームに関するあらゆる部品の製造メーカーとしての売り上げのシェアを占めていました。現在はキャスト・プラスチック部品の製造加工販売を行なっています。

      元々、継ぐつもりは全然なかったんですよ。それまでは東京で広告代理店で働いていて、まさにめがねフェスのようなイベントを企画運営していました。寝ずに企画を出し続けるような仕事でしたね(笑)。そういった経験を活かして、コピーライティングやデザインなどの部分を戦略的に使った求人を行なっているので、比較的若い世代の社員が多く勤めています。

       

      福井県眼鏡工業組合青年部はどんなグループでしょうか?

      石山 僕は青年部には3年前から所属していまして、メンバーは僕のように事業承継をした二代目三代目といった社長やめがね関連会社の一般社員などで構成されています。年齢は30代のメンバーが多く、45歳で卒業となっています。福井にはめがねの関連企業が約300社近くありますが、まだ35名ほどと少ないのが課題です。最近、世代交代によって若手が増えてきたので、もっと魅力的な組合にしよう!と様々な取り組みを行なっています。

      青年部では大きく分けて三つの柱「親睦」「教養を高める」「青年部のPR」のテーマで活動しています。特に教養を高める目的として、県外の異業種の工場の見学や経営セミナー、小売店との意見交換など、メーカーの未来を語る機会を作っています。

      めがねフェスの青年部ブースでは、どんなことを企画していますか?

      石山 めがねフェスでは、今年は子ども向けの職業体験ブースを企画しています。青年部として街や未来に貢献できることはないか?と考えた時、めがねフェスは子ども連れの親子とめがねマニアの方の参加者が多いことから、この街ではこんな仕事が行われていて、将来的に選択肢として選べるんだよと伝えられるきっかけを作りたいと思ったんです。青年部はプロフェッショナルの集団なので、本物の技術をより突っ込んだマニアックな体験で思い出に残してもらえたらと思っています。

      今回の目玉としては「メッキ体験」ができるようになっています。大人が見ても、透明な液の中に順番に付けていくとどんどん色が変わっていくメッキの工程って魔法みたいなんですよ。その他にもプラスチックの研磨体験やレンズはめ体験なども予定しています。

       

      めがねフェスの10年はどんな思い出がありますか?また今後はどのような期待をされますか?

      石山 僕自身は3年前からの参加ですが、青年部自体はめがねフェスが生まれる前のイベントから参加しているので、歴史が長いんですよね。「めがねBar」で馴染みのある方が多いかもしれません。これからの青年部のブースとしては職業体験をブラッシュアップして、将来的に面白い展開になっていくといいなと思っています。めがねってニッチになりがちなんですけど、老若男女楽しめる「フェス」が名前に合わさっている「めがねフェス」みたいな融合性に期待しています。

      会社ではめがねフェスの金券を福利厚生として購入して、社員に配布しているんです。めがねフェスの日は会社を休みにして参加の声かけを行なっています。社員の8割は参加していますよ。

      個人的には昔やっていた「めがねマラソン」が復活するといいなと思っています。めがねをかけたまま走るという伝説のイベントらしいんですが(笑)もっと鯖江市民が鯖江産のめがねをかける機会を作ったり、若者が欲しいと思うめがねが一堂に会するブースがあるとか、そういったメガネの世界が広がるフェスになってほしいと思います。

      めがねの歴史は、めがねに毎日向き合う人々で刻まれている。
      めがねを作ることが生業だからこそ、素敵な未来を描いていきたい。
      そんなまっすぐな思いが伝わってきました。

      プロフェッショナルの技、ぜひ、めがねフェスで体験してみてください!