• MEGANE MAGAZINE

    • MMM対談!vol.2 トピオ ×グラシック

      めがねに、会いに行こう!

      産地だから出会える、あんなメガネ、こんなメガネ。

      産地だから出会える、あんなヒト、こんなヒト。

      ここでしか出会えないとっておきの宝物。

      産地の個性との「出会い」 楽しんで、キミの「似合う!」を見つけよう!

      今年から新たにスタートする「Meet! Meet! Megane!」では

      14のめがねメーカーが参加します。

      一つとして同じものはない個性あふれるめがねと、それらを作り出す個性豊かな人々の想い。

      お互いのめがねを交わしながら語られる貴重な言葉たちをぜひお楽しみください!

       

      第2弾は株式会社トピオ 宮田泰生さん、株式会社グラシック 加藤裕之さんです!

      簡単な自己紹介、会社の紹介をお願いします。

      株式会社トピオ 宮田泰生さん

      宮田(トピオ) 株式会社トピオで営業を担当しています。創業は1981年に父親が創業して、同じ年に僕が生まれました。県外で働いていたのですが、2011年に帰省して家業を継ぐことになり、めがね業界に入りました。幼い頃から父親がめがねをデザインしたり作ったり姿を見ていて、自分でもやってみたいという気持ちが芽生えました。実は僕の兄二人も同じ会社にいまして、三人でそれぞれ営業を担当しています。兄弟なので、仕事中はすごいぶつかります笑。でも、それぞれに違う思いや個性がありますね。

      株式会社グラシック 加藤裕之さん

       

      加藤(グラシック) 株式会社グラシックは2017年からスタートし、有限会社内田プラスチックを母体としています。私自身が以前から国内産のプラスチック樹脂の子ども用めがねフレームの製造をしたいと考えていまして、前職の定年を待って独立しました。子ども用の樹脂フレームは、ほとんどが海外産なんです。国内産の樹脂製フレームを作るには設備投資が必要で、協力会社を探すのに一苦労しましたが、プラスチック製食器メーカーの内田プラスチックさんと組ませていただいて実現することができました。プラスチックという視点から環境やSDGsに着目しためがねを製造していまして、鯖江市役所のJK課とのコラボや、環境活動を行っている有名芸能人の方にも選んでいただいています。現在は全国130店舗ほどの小売店様に取り扱ってもらっています。

       

      MMM で展示するめがねの紹介をお願いします。

      宮田(トピオ) 弊社の主力商品は、「moBiLe’n(モバイルン)」という単式跳ね上げめがねです。両マユの跳ね上げの部分であるネジとピンが独自の構造になっていて、意匠登録もしています。単式でバネやピンを使わない跳ね上げ式めがねもありますが、自分の手で持ち上げないといけないので、使っている人はストレスを感じやすいんです。モバイルンは片手で楽に跳ね上げができて、ネジ部分を逃がしてデザインしているので、フレームの見栄えも良いということで、手元で仕事や作業をされる方に人気があり、多くの方に使用していただいています。

      愛用者多数!単式跳ね上げフレーム「moBiLe’n(モバイルン)」

       

      加藤(グラシック) 航空機や哺乳瓶にも使われているPPSU(スーパーエンジニアリングプラスチック)を使った子どもフレーム「glasscik junior(グラシックジュニア)」を展示します。おかげさまで、2024年のIOFTではテクノロジー部門として「日本メガネ大賞」を受賞できました。

      子どもフレーム「glasscik junior(グラシックジュニア)」初めてのめがねも鯖江から!

      子どもの治療用のめがねを購入する際、国からの補助金が出るんですが、ほとんどが海外産なんですね。これだけたくさんのめがねを生産しているのに、国産の、鯖江産の子ども用めがねがないというのは寂しいじゃないですか。「初めてのめがねも鯖江から」という気持ちで、しっかりと広めていくぞと頑張っています!

       

      お互いのめがねについて、一言どうぞ!

      宮田(トピオ) 実は、トピオでも最近まで子ども用のめがねフレームを取り扱っていたんですが、小売店に置いてもらうハードルが高くてめちゃくちゃ大変でした。国産の子ども用フレーム自体、需要は高いのですが、現在は海外産のフレームが9割ぐらいで、金額やアフターなどが太刀打ちできませんでした。ですので、グラシックさんはすごい難しい分野に挑戦していったなと驚いています。

      加藤(グラシック) エールをもらったみたいで嬉しいです。ありがとうございます。跳ね上げ式めがねは、団塊の世代の時代にとても流行したんですよ。今、団塊の世代の方々は70代ぐらい。そうすると、遠近両用のめがねの需要が高まり、丈夫で使いやすい跳ね上げ式というのは素晴らしいと思います。また団塊ジュニアの中でも注目されているようですね。跳ね上げ式は接続部分がパカパカとずれやすいと、クレームにも発展しやすいですし、難しいジャンルだと思います。

      宮田(トピオ) そうですね、おっしゃる通り、この跳ね上げの接続部分の組み上げが難しすぎて、海外の工場では製造自体が好まれず、工場でもたくさん作れないんです。でも、そこが職人技となるので、自信を持っています。跳ね上げと言っても深い世界なので、需要に応えられたらと思います。

      加藤(グラシック) ぜひ、「跳ね上げ式」フレームのラストホープになってくださいよ!

      MMM の企画展示コーナーで展示するものについてご紹介をお願いします。 

      宮田(トピオ) 跳ね上げ式フレームの組み上げをしてくださっているのが、82歳の職人さんなんですが、その技術を体験してもらおうかなと思っています。自分もアフターケアをするために挑戦してみるんですが、指が痛くなってしまってできないんですよ。それだけ、職人さんの技術が重要な世界であることを知ってもらいたいです。

      加藤(グラシック) グラシックのブースに来て、実際にめがねをかけた様子をSNSに投稿してくださった方(指定のハッシュタグをつけて)に、「眼鏡堅パン」を一つプレゼントします!
      それから提案コーナーには11月発売予定のペットボトルをリサイクルしたメガネ型ルーペセットと、普段はめがね会館ロビーにて販売している鯖江市役所JK課プロデュースのサングラスを展示致します。

       

      全国のめがねを愛するみなさんへ、メッセージをお願いします!

      宮田(トピオ) めがねは「半医半商」と言われる通り、生活にとって必需品である道具なんですね。ということは、人にとって需要度が高く、衰退しづらい業界でもあります。でも、まだまだ若い世代が少ないと思います。可能性を秘めた、奥の深い業界なので、ぜひ飛び込んでみてほしいですね。ぜひ、フェスでめがねをかけて、そのおもしろさを実感してもらえたら嬉しいです。

      加藤(グラシック) 一つの産業が一つの地域に集積している地域は、全国的にみても他に類を見ないと思います。未経験の方でも独立にチャレンジしたい人にとっては鯖江はおもしろいと思います。

      「初めてのめがねも鯖江から!」応援よろしくお願いします!

      子どもからお年寄りまで、使う人の顔が違えば、

      それに応じて多種多様なめがね。

      それが生まれる現場をめがねフェスで体感できます!

      ぜひ、ブースに立ち寄って、直接質問してみましょう。

      思ってもいない驚きのめがね情報を教えてもらえるかも!?

       

      株式会社グラシック https://glassick.co.jp/

      株式会社トピオ  https://www.topio.biz/